遺書

1冊まとめてエッセイにするのが夢です

デール

ウォーカーに噛まれれば銃を向けられる。優しいおじいさんが、最後まで正しかったただ一人のおじいさんが、仲間に殺される。ゾンビになる前でも殺される。「若者を殺していいのか?生きてる普通の若者を殺して許されるのか?」そう訴えていたのは、最後デール一人だった。デールはいつも周りの事を考えてた。グループが調和するためにいつも周囲の事を考えてた。弱虫だと言われても、いつも元気のない人のことを励ましてた。他には誰もそんなこと考える人はいなかった。

怪しいものはみんな殺せば楽なのに。でも愛があるから難しい。ハーシェルたち農場での暮らしはある意味正しかったのかもしれない。例えウォーカーが死んでいる人で、人間を殺す危険なものだとわかっていても、ウォーカー達は病気だと信じていたほうが幸せだったかもしれない。いつか噛まれたとしても、自分が愚かだったんだなって思いながら、優しい気持ちで死ぬことができるから。